2016年12月30日金曜日

アンテナ交換(ALA1530LNP)

 アンテナの入れ替え(ALA1530→ALA1530LNP)

2016年12月17日に職人さんにお願いしアンテナ交換工事を行いました。

これまでBCL用にはALA1530(無印)を使用していましたが、かれこれ2年ほど前から短波帯はそこそこ受信できるものの北米中波がほとんど受信出来なくなっていました。

約3年前にアマチュア無線を開局しクリエートデザインの330V-1を設置、FT857-DMで50W送信を始めたときには問題なかったのですがTS-480HXで200W送信を始めたころからALAの調子が悪くなりやたらノイズっぽくなっていました。

約3mの至近距離からの200W直撃がALAにダメージを与えていたのでしょうか?

仕方なく今年の2月に新たなアンテナ(ALA1530LNP)を購入しました。すぐにでも入れ替えようと思っていたものの多忙のため10ヶ月が過ぎ最近ようやく交換することができました。

ALA1530LNP(FETアンプ)の印象ですが、ALA1530(無印;トランジスタアンプ)と比べS/Nがいい感じです。近隣ノイズの影響を受けにくくなっているように思います。

中長波の利得は無印よりかなり高くなっていますが短波帯は若干低くなっています。約2週間ほど使用しましたが以前の無印より北米中波の微弱な信号をはっきりと拾い上げてくれているような印象でした。

私の独断による評価を☆で表してみました。

300mビバレージ  ☆☆☆☆☆ 
200mビバレージ  ☆☆☆☆3/4
TDDFアンテナ   ☆☆☆☆1/2
ALA1530      ☆☆☆
ALA1530LNP     ☆☆☆1/2

☆☆☆☆には少し足りないもののALA無印とくらべ明らかに優位です。☆☆☆1/2か☆☆☆3/4か悩みましたが中波帯はいいものの短波帯はもう1つで☆☆☆1/2としました。

今年8月にALA1530LNPの短波帯の利得を改善したものが販売されたようですが、それなら☆☆☆3/4なのかもしれません。

ちなみにALAを損傷しないようにクリエートデザインの330V-1は降ろしました。JARLも脱退しHAMは縮小の方向に向かっています。

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2016年11月26日土曜日

大枝の柿畑

 大枝山と柿畑

今日も午前中に裏山(京都西山)に登ってきました。上の写真は京都縦貫道の側道からみた大枝山と柿畑です。

富有柿

 色づいた柿の実と青空のコントラストが印象的でした。

カタツムリの抜け殻

側道から登山道に入ったところでトレッキングポールを取り出し登山の準備をしていてふと横を見ると、巻貝? いえいえカタツムリの抜け殻がころがっていました。
朝方は冷えて寒かったのですが日中は気温も上がり気持ちのいい一日でした。

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2016年11月4日金曜日

W1AW/5(これもWコール)QSL


今日帰宅してみるとJARL経由でQSLカードが転送されていていました。

約2年半前に7MHzSSBでOSQしたW1AW/5 ARRL100周年記念局のQSLカードです。


この1年ほどはほとんどアマチュア無線のトランシーバーのマイクに向かうこともなく、山歩きの際にフリーライセンスの無線機を持ち歩く程度で、12月にJARLの会費納入期限が迫っていますが脱退するが継続するか悩み中です。

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2016年10月15日土曜日

こんなんころがってました

小塩山の林道で見かけた動物の亡骸

今日は久しぶりに晴天の週末。武奈ヶ岳へ行きたかったのですが膝の調子が今一つで大事をとって裏山で我慢することにしました。

2週間前に小塩山へ登った時にはたくさんのキノコが生えていましたが今日はほとんど見られませんでした。そのかわりいろいろな動物を見ることが出来ました。登り始めてすぐに蛇が足元を横切り、その後にはリスが目の前を走っていきました。

標高500mから舗装された林道をしばらく歩くのですが、道端にネズミのような小動物の亡骸がころがっていました。近寄ってみると全長は8-10㎝ほどで大きくて平らな前足、鼻面は長くて管状。目や耳はほとんどわかりません。・・・・・そうですモグラの亡骸でした。

モグラは大食漢とのこと。12時間胃袋に食べ物がないと餓死するとか。この亡骸には目立った外傷もなく餓死したのでしょうかねぇ

モグラ

さほど暑くもなく湿度も低めで久々に気持ちのいい山歩きでした。

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2016年10月9日日曜日

紫のキノコ

ムラサキのキノコ

昨日に引き続き変わった色のきのこです。傘も柄も紫色です。ムラサキシメジかムラサキアブラシメジモドキか?これまた持ち帰ってはいません。

このキノコの名前をご存知の方がいらっしゃいましたらご教示のほどをお願いします。

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2016年10月8日土曜日

黄色いキノコ

10月の初旬に裏山(京都西山)で見かけたキノコ
 
みなさんご無沙汰しています。8月の仙丈ケ岳登山の後ブログを更新できずにおりました。
 
原因はいろいろあったのですが仕事が多忙だったこと、週末になると天気が悪くなること、また歯の調子が悪くこの1か月で1.5本(第1大臼歯の半分と第3大臼歯1本)の抜歯をしたため気分が乗らなかったのがその理由です。
 
先週末は天気が安定していたため久しぶりに裏山(京都西山)に登りました。秋の長雨のあとの山道にはいろいろなキノコが顔を出していました。地面に這いつくばりながらいくつかのキノコを撮影してきました。その中でも変わった色合いのキノコをいくつか紹介させていただきます。
 
トップの写真は黄色で傘の表面がでこぼこしており柄の部分も黄色です。アカヤマドリでしょうか?
 
続いても黄色のキノコですが傘の表面は平らでデコボコがありません柄の部分も黄色です。コガネヤマドリでしょうか?
 
とったのは写真だけでキノコそのものは持ち帰りませんでした。下手に持ち帰って間違って食べたりして毒でもあったら大変なことになりますからね。


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2016年8月21日日曜日

仙丈ヶ岳登山(2016年8月20日)

8月19日 伊那のホテルから見た鋸岳、甲斐駒ケ岳、仙丈ケ岳

2016年8月20日に南アルプスの仙丈ケ岳に登るべくここ1週間ほど天気予報とにらめっこしていました。

週前半は台風7号の進路予測が更新されるたびに「晴」「雨」の予報がころころと変わり、また7号がオホーツク海に抜けた後も太平洋北西部に3つの熱帯低気圧がありそのいづれもが台風へと発達しそうな勢いで全く先が読めません。

それでも19日午前の予報では8月20日の仙丈ヶ岳の天気はなんとかもちそうな感じ。朝から荷物をまとめ13時30分ころ家内と二人で自宅を出発しました。

京都縦貫道、京滋バイパス、名神、中央道と走り伊那ICを降りたのは17時ころでした。伊那市のホテルにチェエクインし最新の天気予報(17:30更新)を見てみると、明日は中部地方の山岳地で雨風が強まりそうで登山には適さないとの予報。さらに20:30の更新情報でも同じく雨風強くダメそう。

せっかくここまで来たのに・・・近くの山で天気がもちそうな所はないかと八ヶ岳や中央アルプスの予報を見てみましたが同じくダメ。しかたなく明日朝4時の時点でも雨の予報だったら登山はあきらめて観光地を回って帰ろうと岐阜城(金華山)の情報を集め、TVで「ゴーストバスターズ」を見て23時ころには眠りました。

翌朝4時に目を覚ましGPV天気予報を見てみるも昨晩の状況と全く変わりなし、その後30分ほどあちこちの天気予報サイトを見て回ったものの登山には適さない天候とのこと。

あ~やっぱりダメか~とカーテンをめくり仙丈ケ岳を見てみると、星空のもとくっきりと山並みが見えるではありませんか!えーどうなってんの!こんなことなら一番に窓の外を見ればよかった!

こうなったら行くしかありません。最悪北沢峠までいって天候が悪化するようならすぐに引き返せばいいやーと慌てて身支度をして5時30分頃チェックアウト。仙流荘を目指します。ホテルを出て40分弱でバス停の駐車場に着きました。空はほぼ晴天の青空。

 南アルプス林道バス 仙流荘バス停
 
バスも運行しているようでうす(昨日;8月19日はがけ崩れのため始発から運休していたとのこと、懸命の作業により復旧していました)。往復の乗車券、荷物券を購入し6時10分ころのバスに乗り込みました。

バス乗車中も天気は良く中央アルプスや北アルプスの山々を眺めることができました。また間近でみる鋸岳も迫力満点。鹿窓ルンゼが見えています。

 南アルプス林道から見た仙丈ケ岳
山頂付近にゴーストバスターズに出てきそうな嫌な感じの雲がかかっています
 中央アルプスの山々
 北アルプス;笠ヶ岳、穂高連峰、槍ヶ岳
 ド迫力の鋸岳 拡大していただくと鹿の窓が見えます
 
7時過ぎに北沢峠に到着。林道でバスに揺れれている間はあれほどよかった天気もその後はどんどん雲が湧いてきて北沢峠はすっかりガスに覆われています。風も強めですが幸いまだ雨は降っていません。
 北沢峠の登山口
 
基本的に雨の登山は避けたいのですが行けるところまで行くことにします。雨風が強まったとしても樹林帯の間はそれほど風も問題ないでしょうし稜線上で横殴りの風雨の場合、最悪大滝の頭あるいは小仙丈ケ岳で引き返すのもありかと。

2合目ではまだ雨に降られていませんでしたが5合目(大滝の頭)の手前で雨粒が大きくなり雨具を装着しました。カメラもザックの中へ。視界はほとんどなく50-100mほど。

登山道も雨で濡れていましたがさほど危険な個所もなくガスのなかひたすら足元を見て登ること約3時間で仙丈ケ岳山頂(10時17分)に着きました。視界に入るの山頂標識と雨具を身にまとった数人の登山者のみ。残念。
雨の仙丈ケ岳山頂
山頂で水分補給としばしの休憩。10時26分に山頂を出発し仙丈小屋、馬ノ瀬ヒュッテから大滝の頭を経て12時40分に北沢峠へと下山しました。



GPSデータ
沿面距離     10.1km
累積標高差    1293m
時間        5時間30分

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2016年8月11日木曜日

DJ-P24LとDJ-P221L

ALINCOのDJ-P24LとDJ-P221L

先日開催された第88回北陸RCにチェックインすべく特定小電力トランシーバーを購入しました。

特小は全く未知の世界。北陸RCでお世話になっているきょうとKP127局にお伺いをたてたところアルインコのDJ-P24LもしくはDJ-P222Lを推奨くださいました。

早速Amazonで”DJ-P222L”と入力して検索。画面に上がった中で一番安いものを注文しました。

翌日には荷物が届き、いざ開封。とてもコンパクトなハンディー機が出てきました。ふむふむ。なるほど単三1本で運用できるのか~、すごいな~10mWだからねぇ~と感心していてふとトランシーバーの型番をみると  ”DJ-P221”  とあるではありませんか!

やっちまったぜぇー

型番をしっかりと確認せずに注文していたのでありました。

まがりなりにもしっかりしたメーカー製のもの、気を取り直して比良山(権現山)が直視できるロケに移動し比良山RPT経由でCQを出してみました。

CQを出してですぐにコールバック。しかしシグナルはそこそこいいのですがとても了解度が悪くM2程度。スケルチがどうも不安定でしっかりと開かないような印象です。途切れ途切れでまとまった音になりません。その後数回のやりとりでシガYY0101局と確認。スケルチを切れればなんとかなったのかもしれないのですが購入すぐでマニュアルも手元になくそれ以上はなんともなりませんでした。

自宅へ帰りネットで調べてみるとこのDJ-P221Lはどうもデフォルトのトーンスケルチの設定が良くないようです。ネット上の情報をもとにトーンスケルチの設定を変更しようとしてみたもののネットで書かれているものとはロットが違うようでトーン受信設定(tn)が nol/SP ではなく 1から5 の段階表示のものでした。

うーんどうしよう・・・・  と約30秒悩んだもののDJ-P222Lを注文するのもしゃくなのでDJ-P24Lを買っちゃえーとAmazonに発注したのでありました。今度は品番をしっかりと確かめて注文しました(当たり前だろ)。

DJ-P24Lが届いたのは8月6日(土)のお昼過ぎ。再び昨日のロケで比良山RPT経由でCQを出すとすぐに応答あり。ところがこれまた昨日と同じでシグナルは強いもののM2。何回かのやりとりで音羽山移動のシガMM520局と確認。

これ(DJ-P24L)もだめか~とため息をついているところシガYY0101局が「MM520局マイク近すぎて全部飛んでるよ~」と。その後はM5で了解できるようになりました。

一端帰宅し夕食を済ませ20時前に自宅を出て昼間のロケへ移動。ようやく第88回北陸RCにたどり着きました。始めはICB-87Rでワッチするも世屋高原はおろか六甲山も入感なし。その後特小でもワッチしてみますが全くおとさたなし。蒸し暑いは虫はいるはで21時に一時撤収。

22時に再び出陣しましたがCBの時間は過ぎていて特小一本で聞いてみますが比良山RPTは静かなものでした。結局北陸RCにはチェックインできず22時半ころに帰宅しました。

翌日のKP127局のブログではYY0101局、MM520局ともにチェックインされていました。タイミングさえ合えばつながりそうで次回のRCに期待するところです。

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2016年7月9日土曜日

PLJ-6LED-A

写真はPLJ-6LED-AのGreenとRed

ここ何度か登場している中華カウンターです。
実は2個購入していました。写真では9R-59Dの局発から出力した信号を2分配してそれぞれのカウンターで表示しています。

ノイズの発生がありアンテナコイルの近くに設置するとまともに受信できなくなります。局発のカソードに適当なバッファーアンプを介して接続し、カウンターを受信機外部で使用すれば実用になります(受信機、あるいはカウンターのケース、またケーブルがシールドされていることが必要)。

入力レベル管理が必要で強過ぎてもまた弱くても正確にカウントされなくなります。
現在TTT加藤氏のバッファーを使用していますが、バッファーから直接カウンターに入力するとBバンド低域で動作が不安定となり2倍の周波数が表示されました。

入力制限に1kΩの抵抗を直列にいれるとA-Cバンドは問題なく表示するようになるものの今度は28-29MHz以上で下3-4桁の表示がふらつき安定しません。最終的に330Ωの抵抗を入れたところ全バンドで正常にカウントするようになりました。

ちなみにV3 6AQ8(ECC85)の半分にIZ5PQT氏のバッファーを組み込んで使用した場合、入力レベルが低くなるためかカウンターの入力抵抗を取っ払っても28MHz以上で下3-4桁の表示が不安定となります。現在バッテリー駆動にしていますが電源電圧が低下するとこの傾向が顕著となります。

見てくれのよさに引かれて使っていますがなかなか手ごわい相手でした。

PLJ-6LED-A(諸元表)

測定周波数:0.1MHz~65MHz
最小測定単位:10Hz
ハイインピーダンス入力:60mVPP以上
ゲートタイム:0.1sec(display refresh)
メインチップ PIC16F628A TXCO ±2.5PPM
表示最小桁を10Hz/100Hz切替可能 IFオフセット設定可能 8段階の表示輝度調節可能
LED文字高さ:約14mm
電源電圧:8-15V
動作電流:6mA(最大90mA)
サイズ(約):91mm×28mm×20mm
重量(約):33g

タクトスイッチ使用法
上側スイッチ
1回目で・・・IFオフセット周波数設定
 ①上側スイッチを1度押すと最大桁(左側)が点滅
 ②下側スイッチで数値を決定し、次の桁に移る場合は上側スイッチを押す
 ③全ての桁が終ると一番最初の桁に戻り、もう一度上側スイッチを押すとIFプリセットへ移行
 ※中間周波数が455kHzの場合は00.455.0に設定する。
2回目で・・・IFプリセットのプラス、マイナスを設定
 n表示でプラスIF、u表示でマイナスIFとなる。
 ※9R-59Dなど上側ヘテロダインのシングルスーパーでは"u"マイナスを選択。
3回目で・・・表示輝度設定(8段階)

下側スイッチは周波数表示状態で押すと最小桁の切替を行う。

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2016年7月4日月曜日

9R-59D 引張り現象

左はユニバーサル基盤に組んだ外部カウンター用の半導体バッファー
下の回路図はトリオJR-60の局発部分

ここ2-3ヶ月は山にもほとんど行かずひたすら9R-59Dと遊んでいました。詳細は後日報告しますが9R-59Dの局発の引張り現象が気になるためV3 6AQ8の残り半分にカソードフォロワーのバッファーアンプを組み込みました。

それまで6AQ8の半分には外部周波数カウンターの取り出し用にバッファーを組んでいたのですが今回これを取り外しJR-60の回路図を参考に同じくカソードフォロワーのバッファーを組み込みました。

このため外部カウンター用には別途バッファーアンプが必要になります。9R-59DS1号機同様にJA9TTT加藤氏の2SK241と2SC1923の2石アンプを組み込みました。

結果です。
引張り現象については
①Cバンドの10MHz以上で見られたフェーディングによる周波数の揺らぎ(1.5-2.0kHz程度見られた)が最大0.5kHzに軽減(これはAGC電圧の変動による局発の電圧変動の関連も否定できない)。
②Dバンド21MHz以上でアンテナトリマーを操作した際に見られた1-5kHzの周波数ずれがこれまた最大0.5kHz程度に改善されました。

外部カウンター用のバッファーについては6AQ8のバッファーと比べ出力がアップしたためか2-3MHzでカウンターが暴走(倍の周波数が表示される)、入力の制限のためカウンター入力部に330Ωの抵抗を取り付け0.5-30MHzで安定して動作するようになりました。

ちなみに6AQ8のバッファーを使用した場合29MHz以上では動作が不安定で周波数表示の下3-4桁が暴れます(入力の制限抵抗無しの状態)。

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2016年6月12日日曜日

9R-59D Dバンド トラッキングのなぞ

 9R-59D3号機、デジタルカウンターと交換したVR

前回のブログで書いたデジタルカウンターの電池がなくなりました。連日1-3時間の使用で4週間を過ぎた頃からLEDの輝度の低下があり、5週間目の昨日動作が不安定となってしまいました。1日平均2時間として35日、70時間の寿命でありました。今度は二次電池のエネループで駆動時間を確認予定。

ところでここ1-2ヶ月9R-59DSをさわっていて気がついたことがあります。そのひとつがDバンドのトラッキングのこと。

9R-59D(S)の局部発振6AQ8の周辺のパーツを取ったり付けたりしていてそのつどトラッキングを取り直すのですが、Dバンドでは毎回トラッキングが大きく変わります。Dバンドの低いほう(13MHz)は合わせることができるものの高いほう(26MHz)がどうしても上がらず合わないことが多々ありました。

数年前59DS1号機の局発とコイルパックの間の結合コンデンサー(キョウトAA347さんへは間違ってパッティングコンデンサーと送ったのがそのまま掲載されていますが・・・)を交換したところそれまで上がらなかった26MHzが合うようになりました。

当時はてっきり結合コンデンサーの劣化が原因と思っていたのですが、その後検証してみても240pFのマイカの値は大きくは狂っていなく、、今回の3号機(1号機の時も)のパーツ交換でも何度かDバンドの26MHzが合わなくなることがありました(最終的には結合コンデンサーの劣化で正解だったんですが・・・)。


最近デジタルカウンターを装着して常に受信周波数をモニターしながら整備していてふと思いついたのですが、59DSの裏ブタをはずした状態とつけた状態では周波数が大きくずれます。その原因ですが裏ブタと個々のパーツとの間の浮遊容量が変わり局発の周波数が変わるんじゃないの?と

そうなるとDバンドのトラッキングが狂う件にも答えがなんとなく見えてきます。シャーシと局発周りのパーツの配置によって浮遊容量が変わってトラッキングが取れなくなるのではないかと。

局発の周囲のコンデンサーをシャーシに対して垂直にした場合(図1)と水平(平行)にした場合(図2)でのトラッキングの状況を調べてみると・・・

 図1 コンデンサーをシャーシと垂直に配置
図2 コンデンサーをシャーシと水平(平行)に配置

図1の場合では26MHzが調整範囲に入りますが、図2では局発のトリマーを調整しても上がりませんでした。コンデンサーとシャーシを平行とすることでシャーシに対する投影面積が大きくなりその間で形成される浮遊容量が増加しているものと考えられました(逆にシャーシに対して垂直にすると面積が減る→容量が減る→同調周波数が上がる)。
 
この59Dはメーカー組立品と思われますが、他のコンデンサーを見てみると全て立てた(垂直)状態で配置されています。きっとこれは先人の皆さんの常識だったのでしょう。素人の私にはとても新鮮に感じました。
 
1号機の結合コンデンサーも多少の劣化がありキャラメルマイカの電極が不安定となりストレーが増大して26MHzが下がりきらなかったでしょう。現代の小型マイカに交換したことで浮遊容量が減少し局発のトラキングが合うようになったと考えるのが正しいように思えました。
 
日々疑問を感じながら工作を行うことの楽しさを実感した一瞬でした。
 
 
 

2016年5月31日火曜日

9R-59D(3号機)

 デジタル周波数カウンターを装着した9R-59D(3号機)

3台あった59D(S)ですが、そのうち9R-59DS(1号機)のレストアを今年春の大型連休で行い先日キョウトAA347さんのもとへ送り出しました。勢いのある今のうちにと残り2台のうち59D(3号機)の整備を一昨日から始めました。

基本的には動作品でしたがいくつか問題があり、そのうち1つはAF GAINを最小にしても音が絞り切れないという現象でした。

AF段のコンデンサー、抵抗の劣化を疑い交換したものの依然音が絞りきれません。基本に立ち返り思いついたのがAF GAINの500kΩAのボリュームの異常。

59DSの1号機ではAFボリュームのガリがひどく早い段階で交換していましたが、この3号機はガリもなくスムーズに回るので油断していました。交換してみるときっちりと音が絞りきれるようになりました。残留抵抗が1.2kΩありそれが原因だったのでした。

次に行ったのが周波数表示をデジタルにすること。毎日拝見しているTakinxさんのブログで今年3月から4月にかけて「ノイズの多い中華カウンター」の記事を目にしました。結論として30dB程度S/Nが悪くなり、電源をはずすと静かになるとのこと。
 ノイズの多い2000円程度の中華カウンター

9R-59Dではシールドがしっかりしており、また現在使用している外部アンテナも自宅の屋根の上、地上高10mとカウンターから十分に距離がとれることから2000円の投資を行いました。
 カソードフォロワのバッファーアンプ

カウンターの取り出しには1号機ではJA9TTT氏の2SK241と2SC1923の2石のバッファーアンプを使用しましたが、今回は先人のお知恵を拝借しV3(ECC85;6AQ8)の空いている3極部を使用したカソードフォロワのバッファーを組み込みました(ECC85、9R-59Dで検索すると上位に表示される海外のサイト)。
プレートの150Ωは手持ちの関係で180Ω(この抵抗だけ1/4Wですが入手できれば1/2Wに交換予定)にしています。0.01uFは足の長さにより500V、1kVを使い分けています。3-7間の10pFは耐圧50V。
背面のカウンター出力端子
 
本体からの取り出しにはアンテナ端子のアース側を撤去、そこにBNCJを配置しました。カウンターの電源を入れて本体に接続してもS/Nの悪化は認めません。Aバンドの0.55MHzからDバンドの30MHz+αまできっちりとカウントしてくれます。
 
現在単三6本のバッテリー駆動で毎日1-3時間程度の使用で3週間経過しましたがまだ電池の交換は必要ありません。いつまで電池がもつかは今後報告さていただきます。
 

2016年5月8日日曜日

9R-59DSを整備しました

写真は9R-59DSと取り外したパーツ類

先日のブログで老朽化した59D(S)3台が手元にある話をしました。今年の大型連休でこのうち1台を若返らせるため交換可能な電子部品(コンデンサー、抵抗)を入れ替える作業を行いました。

現存する真空管式受信機の大半は製造から半世紀以上が過ぎ、その中で使用されているパーツも劣化が進行し動作すらしないものや、動作はするものの製造当時の性能を発揮できないものが多く見られます。キョウトAA347さんから里帰りした59DSも「なんとなく調子が良くない、元気がない」と、まさに初老の私のような状態(笑)。

電子機器の電解コンデンサーなど寿命の短いパーツなどを予防保守的(本来保守とは性能を保つために行うもので、予防保守とは不自然な言葉ですが・・・)に交換することで設計段階の性能を維持することをリキャップと呼ぶようで、これを行ってみることにしました。

9R-59DS整備前
 
セラミックコンデンサーや抵抗はあまり劣化がないとされますが今回はこれも全て交換します。取り外したあとそれぞれのパーツの値を測定していきます。AF基盤、IF基盤、高周波増幅回路、局部発振回路、コイルパックのBバンド、Cバンドのパッティングコンデンサーも全て交換しました。

電源ラインは各部の電圧が問題ないので今回は手を付けずにおきます。問題はコイルパックのDバンド局部発振コイル。これまでDバンドのトラッキングがうまく取れないといった問題があり(13MHzは合うものの26MHzが合わない)、コイル二次側のトリマーとパラに入っているコンデンサーがあやしいと狙いをつけていました。

ところがこのコンデンサー、コイルパックをシャーシから取りはずさないと交換どころかその顔を拝むことすら出来ません。四苦八苦しながらコイルパックを取り外しようやく本丸にご対面です。

Dバンド局部発振コイルとコンデンサー(交換前)
取り外したコイルパック(コンデンサーは交換済み)

 
 
ちなみにDバンドの局発コイルとパラに入るコンデンサーはセラミックの7pFで温度補償は緑(-330ppm/℃)。同じものは入手出来ずとりあえず温度補償無しのセラミック3pFに交換(あとで容量が足りない場合はさらにパラに追加で調整できるように少なめで)。
 
Aバンド高周波増幅コイルとパラに入るコンデンサー
 
Aバンドの高周波コイルの一次側に入る50pFのコンデンサーも51pFのシルバードマイカに交換しました(500pF、510pFではありません)。

セラミックコンデンサーはおおよそ10%程度の変化ですが、それ以外のコンデンサー(マイカも含め)では大きく値が違っているものが多く認められました。抵抗についても10%以上の変化(たいていは増加)しているもがもいくつかありました。

これらの一つ一つのパーツの差が積み重なり、回路の多くで動作点がずれて増幅率に影響し製造当時の性能が発揮できず「なんとなく調子が良くない」状態だったのでしょう。リキャップ後は感度も良くなりNRD-545と比較しても見劣りしません。スピーカーから流れる音も見違えるように豊かになりました。

問題のDバンドは3pFだけだと局発は13-26MHzと調整範囲にはいるものアンテナコイル、高周波コイルとの同調が取れず感度ががた落ちです。最終的に4pFを追加して設計通りのトータル7pFとしてトラッキングが取れるようになりました。
9R-59DS整備後
 
これらの交換が全て終わり、調整、その他整備が済んだのは5月7日の15時ころ。5月7日16時からCOLさん宅でミニペディ(受信会)を予定していて何とかそれに間に合わせました。

ミニペディではCOLさんのNRD-545と強力な局を中心に比較しましたが全く引けをとりません。10年前のミニペディの際には惨敗だったのがうそのようでした。

若返った9R-59DSで現在17705kHzのインドからの中国向け中国語放送のあやしげな音楽を聞きながらこの原稿を書いています。

2016年4月30日土曜日

9R-59D(S)が3台

9R-59D(S)が3台になりました

ご無沙汰しています。ここしばらくいろいろ多忙でブログを更新できずにおりました。その1つの原因が上の写真です。

昨年キョウトAA347さんから不調のため里帰りしていた59DS①、手持ちの59DS2号機②そして今年4月にミーティングのOg氏からお譲り頂いた59D③の3台です。それぞれに40年以上経過したご老体であちこちにガタがきています。

③を4月上旬に持ち帰ったところ電源は入るものの受信せず、裏面のUSプラグが付いておらず①から一時的に差し替えたところ受信するようになりました。トラッキングを取り直すとそこそこの感度で受信するようになりました。

この連休で整備すべくパーツをいろいろと発注し、昨日までに9割がたのパーツが集まったため整備を開始しました。経過はぼちぼちとアップしていきます。

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2016年3月6日日曜日

2016年第三回関西OAM(大暑山)

大暑山山頂(京都西山568m)
 
2016年第三回関西OAMに参加してきました。今年1月の第一回は小塩山、第二回は大枝山、そして今回は同じく京都西山の大暑山(おおしょやま;567.9m)からの運用です。
 
自宅を9時30分ごろ出発、約1時間かけて大暑山山頂に到着。実は昨日も大暑山に登っており二日続けての登頂です。
 
いつものようにICB-87Rでワッチするとキー局のえひめCA34局が4エリアの局と交信しておられその後コールするとすぐにピックアップいただきチェエクイン完了。今年最後の日中開催とあってその後もパイルアップ状態でした。
 
昨日、今日と気温もどんどん上昇し春の装備での山歩きでした。関西OAMも今後は夜間開催となりこれが今年最後のチェエクインになろうかと。
 
今日のログ(2016年3月6日)
1041 えひめCA34 兵庫県神戸市六甲山 56/54 
(きょうとAL330 京都市西京区大暑山移動;ICB-87R)
 

2016年2月7日日曜日

2016年第二回関西OAM(大枝山から)


2016年2月7日、京都市西京区の大枝山(標高456m)から関西OAMに参加してきました。

ここ数週間週末になると天気がすぐれず山歩きはご無沙汰でしたが今日は関西OAMに参加すべく久しぶりに裏山を歩いてきました。先月は確実にQSOできる小塩山山頂から運用したのですが、今回は今後の夜間開催の際のロケ選定のため大枝山山頂(NTT西山無線中継所横)からOAしました。

雪が降りしきるなか9時30分ごろ自宅を出発。北春日町経由で西山団地へ登り大枝山山頂へは10時40分頃到着しました。
 大枝山山頂での運用風景(きょうとAL330)

すぐにICB-87Rを取り出し3chをワッチするとキー局のえひめCA34局ときょうとDA153(舞鶴市)の交信が55/51で聞こえてきました。DA153局と交信のあとコールするときょうとAK13が先にピックアップされその後に当局(きょうとAL330)がコールされました。Y55/M53でチェエクイン完了。新年会とブログのご案内いただきました。

今日のログ
えひめCA34局  55/53 10:43
(きょうとAL330 大枝山山頂移動;京都市西京区)

今日の夕方にアップされたえひめCA34局のブログにはさっそく2016年第二回関西OAM結果が掲載されていました。残念ながら「きょうとAL300」とコピーされていたようで今回のOAMはチェックインできていなかったようです。次回に期待しましょう。
 大枝山山頂の標識(標高270mは違うような???)
 
QSOの後、温かいコーヒーを飲み老ノ坂峠へ向け下ります。うっすらと雪化粧した関電の保守路を慎重に下っていきます。
老ノ坂へ向け関電の保守路を下る奥さん
 
山道を下りきるといつもは旧道を左へ進むところを今回は右の首塚大明神へと進みました。
首塚大明神
首塚大明神の由緒書

由緒書には9世紀に源頼光が大江山千丈ヶ嶽の酒呑童子を討ちとりその首を都は持ち帰る途中この老ノ坂で持ち上がらなくなりここに首を埋めたとのこと。

首塚大明神から国道9号線を渡り、西山団地を経て唐櫃越を目指します。西山団地からしばらくは舗装路を歩きますが、その後山道へと入ります。さすがに人気のハイキングコースのようで何組ものグループとすれ違いました。
唐櫃越
沓掛山

沓掛山で小休止しおやつを食べました。その後は桂坂野鳥園を経由して自宅へは13:40頃に帰りました。

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2016年1月17日日曜日

第81回北陸ロールコール

小塩山山頂

今日(2016年1月17日)北陸ロールコール参加すべく小塩山に登ってきました。いつもより2時間遅く11時に自宅を出発、奥さんを先頭にゆっくりと歩き小塩山山頂(京都市西京区642m)に12時30分到着しました。

小塩山山頂での運用風景(林の中です;視界ありません)

すぐにICB-87Rでワッチするとキー局のきょうとKP127局(京都府舞鶴市多禰山)の信号が入感。しばらく待ってコールするとすぐにピックアップして下さりY51/M51でチェエクインできました。

見通し判定

事前にカシミールで見通し判定をしていてちょっと厳しいかなと思っていたのですが長老ヶ岳でうまく回析してくれているようで0.5Wでも約70kmの距離を了解できる程度に飛んでくれているようでした。

その後もしばらくCBLし各局とスマートに交信しておられるきょうとKP127の信号をまったりと楽しんでおりました。




以上きょうとAL330がレポートいたしました。

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2016年1月1日金曜日

BeverageアンテナとTDDFアンテナ

本年もよろしくお願いいたします。
旧年中は大勢の皆様方に当ブログをご訪問いただき誠にありがとうございました。本年も引き続きさまざまな趣味の世界を綴って参ります。
 
まず今年最初のお題はTDDFアンテナ。シエスタ氏が昨年4月にアップされたTDDFアンテナを2015年秋のびわ湖ペディションで試して非常にいい感触を得ました。その第一報については先日のブログに掲載しましたが今日のブログではもう少し詳しく報告したいと思います。
 
 びわ湖ペディションでのビバレージアンテナとTDDFアンテナの受信音をいくつか比較してみたいと思います。ともに受信機はPERSEUSでCOL氏と私が別々に記録したものをそれぞれ再生しwmaファイルで録音しました(ビバレージの受信音はCOL氏のご好意により提供いただきました)。
 
まず夕方18時のKDIAのID部分です。
やはりビバレージで信号強度が強くSINPOで35232、TDDFでは信号は弱いもののノイズはさほど気にならず25332。それでも十分に内容が聞き取れるレベルです。これがALA1530なら音にはならずキャリアが辛うじて拾えるところかと。
 
続いて23時のKFOXのID部分。
この日はお空の状態が少し荒れていました。どちらのアンテナともに音になっていて信号の強さはほぼ同じ。ただしノイズの性状が違います。ビバレージでノイズが荒く、TDDFでノイズが細かく聞きやすく感じます。
 
COLさんにもお聞きいただいたところ「気仙沼で経験した、夕方はビバレージがDFに優勢、夜はビバレージとDFが同格か、時にDFが優勢という現象を思い出します。」とのこと。
 
このノイズの性状、受信時間による受信状況の違いを思いつくままに考えてみることにします。以下に1650kHzにおける300mビバレージと21mTDDFアンテナのシミュレーション結果を並べてみました。
 
ビバレージとTDDFの特性比較;黒は垂直偏波、赤は水平偏波
(TDDFではアンテナ条件を最適化できていなく指向性が乱れています)
 
まず利得の面を見てみます。ビバレージで絶対利得-1.23dBiでTDDFではなんと-40.33dBiと約40dB低く、普通に考えれば使い物にならないように思えます。が逆にこの利得のなさが余計なノイズを拾いにくくしている可能性が考えられます。(実際にはFLG100のアンプによる18dBの増加と4分配による6dBのロスがあり最終的にはビバレージ比で約-30dB弱、分割せずに直接比較していたとすれば-20dB強の差に縮まります。)
 
次に指向性の面。ともに打ち上げ角が低く、指向性も鋭く(TDDFで多少ブロードですが)DX向きのアンテナであることには変わりないのでしょうが、TDDFで水平偏波に対する指向性がビバレージに比べ若干少ないように思えます。これが夕方と夜の伝搬の偏波面の違いを感じているのでしょうか?
 
またスモールループとして動作するTDDFとワイヤーアンテナであるビバレージの磁界成分、電界成分に対する感受性の違いがノイズの違いになっているのかもしれません。
 
今回のペディションではビバレージアンテナ、TDDFアンテナそれぞれに優れた特性を実感できました。どちらがより優れたというものではなく今後のペディションでは同時に設置することでそれぞれのアンテナの特徴を生かしより多くのDX局を受信していきたいと思います。
 
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